遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

2015-01-01から1年間の記事一覧

小学校の正面にあった文房具店の想い出

私が6年間通った小学校の正面、道路を挟んだ市場のはずれに、その文房具店はあった。その文房具店、実は駄菓子屋を兼ねていた。店の客は、ほぼ100%小学生。大人が来る店ではない。そして、儲かるような店でもない、私が行く登下校時間帯、いつも小学生…

一木支隊ガダルカナル全滅を忘れるな

旭川にある北海道護国神社の本殿入口に向かって右手奥の方に、一木支隊鎮魂碑がある。北海道護国神社 境内案内http://www.hokkaido-gokoku.org/?page_id=256太平洋戦争初期の敵の前線基地ミッドウェイ島攻略の為に編成され、聯隊長「一木清直」大佐名を冠し…

ある愛のかたち

知り合いの先輩が亡くなられ、奥さんから、生前の話を聞く機会があった。奥さん曰く生前ご主人にシャンソンがかかるスナックしゃれた喫茶店によく連れていってもらったそうである。私も誘われて行ったことがあるので、どういう店なのかは大体は知っている。…

郷土史新刊書紹介 「写真が語る旭川 ~明治から平成まで~」

北海道新聞社から「写真が語る旭川 ~明治から平成まで~」刊行されました。写真は、昭和の時代に出版された郷土史の本と一部重複していますが、買い物公園設置直後の昭和の写真については、新たな写真が追加されています。 2000円という価格でもあり、…

国語教師の想い出

私は、その教師の教壇での姿を見たことはない。ただ、住所などから、あるバス停でのバスの乗降に際して、たぶん、その方だろうと覚えていたことがある。その方は、背が高く、ご高齢で目が不自由で、バスの乗降にかなり時間がかかっていた、ことで覚えていた…

登下校の想い出

初冬のある日あの通りを歩いたその通りは幼いときは母に手を引かれ歩んだ道だった高校時代になってその通りを歩きなぜか気持ちの安らぎを覚えたのはそのせいだったその通りを過ぎたところ、右手信号の向こう側に警察署が見えた左には税務署があった遥か数十…

威厳ある教育者の想い出

テレビ出演する、ちゃらちゃらした教育専門家とは一風異なった教育者のことを書きたい。クサベラ・レーメ女史のことである。出所:「旭川九十年の百人」私は、この方にお会いしたことはない。挨拶か何かで二三度、話を聞いたことがある程度だが、遠くから見…

街角のラーメン屋の想い出

旭川の街角の中で美味しいと思っているラーメン屋がある。旭川ラーメンは濃いしょうゆ味で有名だが、そこは味噌味がいい。実は、もう一つ、美味しい理由がある。そのことを説明しようとして書いている。その店には、夕食時になると、日雇い労働者のような服…

家具メーカーの経営者のこと

旭川の家具業界で知らぬ人はない、経営者が亡くなられたそうである。下記日程で偲ぶ会が催されるとのこと。***************http://www.asahikawa-np.com/digest/2015/10/02109756/長原 實さんを偲ぶ会2015/10/20 十月八日に八十歳で亡くなっ…

旅立つ秋

今年も秋が来て、終わり、冬に入る。毎年のように、同名の曲を聞く。旅立つ秋 荒井由実 Cover by YO-ENhttps://www.youtube.com/watch?v=vvpaPqsG2Dg悲しい恋つらい恋を唄った歌である。心象風景を去りゆく秋に重ね合わせた名曲だと思う。それゆえ、多くの人…

雑誌 グラフ旭川の想い出

その昔も今も、ほぼ同じ装丁、似たような編集方針で、刊行されている雑誌に「グラフ旭川」がある。この会社の事務所は、その昔、五条通りのマンションの一階にあった。何度もその前を通ったので、その場所のことは今も覚えている。この雑誌の特徴は、表紙に…

大雪連峰が見える、高砂台の坂道の想い出

国道12号線を走り、神威古潭を抜け高砂台の入口少し手前の地点、数秒ほどだが旭川の全景が見渡せる場所がある。 絵葉書の撮影場所になっていると思う。夜であれば夜景が一望でき 晴れた朝なら、大雪、十勝連邦の山並みが見ることができる。その大雪連邦の…

「旭川街角スケッチ」第八巻発売開始

旭川街角スケッチという、各巻八枚入りの絵葉書集が、あいわプリント(3条4丁目)から発売されている。第2~7巻で目ぼしいものは出尽したと思っていたが、第八巻が発売された。今回は雪景色のものが中心。 ジュンク堂旭川店やあいわプリントの店頭で購入…

最後のラブレター Part3

書こうとして書けないラブレターがある。それは、最後のラブレターPart3である。私に起きた事あの人に起きた事それらは、あまりに偶然で、そしてあまりに衝撃的であり過ぎた。あの人は、たぶん、私一人にただ一度の恋をし一方の私は、恋多き男で余所見ばかり…

霧の中 ヘルマン・ヘッセ

学生時代、図書館で何気なく読んだ詩集の中で、はっとした詩を一つ紹介させていただく。夜明け前、誰もいない霧の中を山の中、霧で視界が遮られている中を歩いている時にふと想い出す、詩である。不思議だ。霧の中の野道を歩くことは生きるとは、かように孤…

新聞社の想い出

新聞社と言っても大した想い出はない。近所に新聞記者が住んでいたことこの場所に、新聞社の支社の建物があり下校途中に意識せず眺めていたことこの場所でイベントや会合があり市民に公開されていたことくらいしか覚えていない。偶然、撮った写真の中から、…

参考書の想い出 古文研究法

受験時代の想い出の一冊に小西甚一という国文学者が書いた『古文研究法』という参考書があった。この参考書、受験生には絶大に支持されていると評判の一冊という理由で購入した。しかし、当時の私には、難し過ぎた。その後、転勤が何度か続き、この本を読む…

和菓子屋の想い出 旭川千秋庵

買い物公園のマルカツの向かいにその店はあった。その昔から、店は、いつもきちんとしな身なりの人が出入りしていた。ちょっとした挨拶廻り、仏事、お供え用に、この店に立ち寄る機会が何度かあった。和菓子屋の二階は、女子校生のたまり場みたいな、喫茶店…

沖縄の新星詩人 『平和の詞』"みるく世がやゆら"

平成27年6月23日 沖縄 慰霊の日 『平和の詞』"みるく世がやゆら" https://www.youtube.com/watch?v=xSpU5Nq0OpQコメント欄の政治的コメントに惑わされる必要はありません

消えた拓殖市場の想い出

市内では、市場と名のつくところは、廃市状態にある。そんな中、拓殖市場だけが最後の砦だった。そんな拓殖市場も1年前に店仕舞いした。入口右側の2店が鮮魚店、左側が果物店、奥の方に八百屋があったように覚えている。母に連れられた、奥の八百屋で野菜…

二人の典子ちゃんのこと

想い出の中に二人の典子ちゃんがいる。二人とも転校生で、3年くらいして転校していった。一人は、私のお気に入りの典子ちゃん。背は、それほど高くはなく、ほっそりして、やや薄毛、色白で透き通った雰囲気。目は切れ長、眉毛は細く、首がやや長めの感じ。…

5条通りの民家の想い出

昭和40年代初期に建築されたと思われる、築50年の民家が売りに出されたことを知った。場所は5条通り南面。高校時代から、この民家のことを覚えていた。間取りは、総二階。当時の住宅としては、しゃれたデザインだが、首都圏には、この手のデザインをた…

書店の想い出 旭川冨貴堂

3条8丁目の北面にあった5階建ての書店の想い出を書きたい。私は、この書店名が気に入っていた。読書は人を豊かにする、そのことを暗示するような書店名だった。東京新宿の紀伊国屋書店、神保町の三省堂書店、日本橋の丸善などの名店とは規模では太刀打ち…

時計屋の想い出 蜂屋時計店

旭川で蜂屋時計店と言えば、時計屋の老舗で有名だった。また、土地取引の代表的な指標地点として、ニュースで紹介されることが多かった。その蜂屋時計店、かつては、中学の入学祝いに時計を買って貰う人、就職の記念で時計を買う人、婚約記念の指輪を買う人…

幼稚園の想い出

カトリック教会附属の幼稚園のことを書きたい。私は、この幼稚園に通ったことはない。母に手を引かれ、カトリック教会附属の幼稚園の前を何度か通り過ぎただけだが、決して忘れることはない。その理由はこの幼稚園から出てくる同じ年くらいの女の子を何人か…

穏やか人と情熱的な人

自分は性格的には少なからず穏やかな方ではないある領域までは平静を装えるのであるがそれを越えるとまったく冷静ではいられないのであるそして、運勢学的にどのような人生となるのか母からいろいろ聞かされた実際、その後の人生で起きたことはあの7月15…

旭川の郷土史の本

一冊2000円未満の普及品で、それなりのことが書いてある郷土史の本を紹介する。これだけは揃えておいて、損はないと思う。 ○発売中の本 旭川街並み今・昔 東延江 北海道新聞社 2002旭川 自分史ノート あいわプリント 2010知らなかった、こんな旭…

旭川の懐かしい建物

旭川の建物に係わる本とサイトを紹介する。これらの建物が残っているうちに、写真を撮っておくことをお薦めします。 ○旭川の建物に係わる本 書名 旭川と道北の建築探訪 建築探訪シリーズ著者 北海道近代建築研究会、角幸博出版社 北海道新聞社発行 2000…

婚礼のこと 小泉八雲短編集

婚礼の話と言うと目出度い話を思い浮かべる方が大部分と思う。小泉八雲の「赤い婚礼」という短編では、現世で結ばれなかった、若い男女の想いと悲劇的な結末を視覚的に描いている。小泉八雲 短編集 「赤い婚礼」テキスト文書http://teabreakt.studio-web.net…

きみ子のこと

きみ子のことを書きたい。と言っても実在する、きみ子、ではない。でも、本当は、実在しそうな、きみ子、なのである。小泉八雲の短編集に「きみ子」がある。あらすじは書くまい。小泉八雲 短編集 「きみ子」テキスト文書http://teabreakt.studio-web.net/9ki…