遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

2014-01-01から1年間の記事一覧

常盤公園の桜の想い出

常盤公園は旭川に住んでいる人なら、毎年1回は行ったことがある公園である。七五三、初詣、公会堂、図書館に通った記憶がある。遠足で行ったのは、小学生の時と高校3年の時だった。高校3年の時の遠足は、30分にも満たない散歩で終わった。高校の先生は…

おもちゃ屋「たもちゃん」の想い出

おもちゃ屋の想い出話をさせていただく。アーケード時代の平和通りを通ったことがある人なら、市街隅々で街頭放送を聞いたことがあると思う。その街頭放送で、当時、一番記憶に残った店は、なんと、おもちゃ屋だった。店の名は、おもちゃ屋「たもちゃん」。…

居酒屋「ユーカラ」の想い出

高校卒業後、居酒屋ユーカラには何度か行った。店内は、山小屋風だった記憶がある。酒は辛口だった。値段が安く、ホッケの焼魚とジャガイモのバター焼きはとてもうまかった。今も、同じ店構えだ。同じ場所で続いている。白樺をモチーフとしたデザインは、何…

靴屋の想い出

買い物公園にある店はどんどん廃れ、廃業する店が続出している。旭川の靴屋では、丸井今井の靴コーナーの品揃えが良かったが今はない。老舗の赤松も店を閉めた。そんな中、まだ生き残っている店がある。4条7丁目のミッキー靴店である。この店の名前は、一…

「雪」 三好達治

今週、旭川は氷点下の日があったようだ。と思ったら、今日は雨のようだ。http://www.stv.ne.jp/webcam/asahikawa/index.html旭川では、寒い冬の夜、雪は音をたてず、しんしんと降り積もる。他の街ではそうはならない。ビュービューと鳴る風の音が聞こえるの…

ラケットを交換した女の子のこと

私は学生時代、体を鍛える目的である運動部に所属した。軟弱だった私にとって、練習もトレーニングも辛かった。特にトレーニングが堪えた。そんな中、異性だと意識しないで話せそうな女の子いた。彼女は、私と比較して、体力づくりがうまく上達が早かった。…

後悔しない恋 あなたは私を必要としていない

私は、出来心の恋の失敗をきっかけに、後悔しない恋だけをしようと心に決めた。後悔しない恋とは互いの人生の一番大切なときに、そっと見守り、必要な時にそっと助けてくれる人との間で、育まれるものではないかとその時代、何度も思った。私は、婚約したい…

故郷の歴史 旭川自分史ノート

「旭川自分史ノート」という本を購入した。 http://aiwaprint.jp/ 生まれた年の頁を開いてみた。予想もしないことが起きていた。小学校卒業した年の頁を開いてみた。買い物公園の歩行者天国実験が始まっていた。高校卒業した年の頁を開いてみた。駅前に新し…

「青春」という名詩との出会い 若くあり続けることの意味

テレビCMなどで、往年の名女優、たとえば森光子、由美かおる、最近では十朱幸代が、その全盛期のイメージどおりの姿、雰囲気で出演することを見て思うことがある。彼女たちがそうなら、自分もそうありたい、努力次第でできるかもしれない…………と。自分のこ…

恋のかたち

自分に正直な気持ちで恋のかたちについて書いている私は、最近亡くなった小説家、渡辺淳一氏ほどの恋愛の大家ではないが、恋にはいろいろあることぐらいは知っているたくさんの恋もした。私の後悔は肝心なときに、あの人の想いに応えられる自分でなかったこ…

愛する人へ Astor Piazzolla  Ave Maria

もしかするとこのブログをご覧になっておられるであろう愛する人に私は告げたい私がもし楽器が演奏できて愛する人に聞かせたい曲があったとすれば私はAstor Piazzollaというアルゼンチンの作曲家による名曲Ave Mariaを選ぶAstor Piazzolla Ave Maria私はこの…

写真屋の想い出

その写真屋は、当時、銀座通り商店街の一角にあった。今も同じ場所にある。用事で通りがかったついでに昔の事をふと思い出した。ある夏の日、私は、母から店主が同級生の、写真屋がいることを聞かされ、母の紹介で受験用の写真を撮りにこの店に通った。店主…

誌情~永遠につづく絆

I go crazy という曲があるPaul Davis - I go crazy 若い頃はいい曲だと思ったが今はそう思わない。メロデイラインはいいタイトルも歌詞もそれらしいだが、気持ちがすすまないありふれているためだと思う要するに、誌情がわかないのである理由もなく、必然も…

蕎麦屋の想い出

蕎麦の店はたくさんあるが、数十年続いた蕎麦屋が閉店した。その蕎麦屋は塾帰りの途中にあった。店の名前が一風変わっていて、看板と暖簾にこだわりがあるようで、ずっと憶えていた。今年の春先、用事で近くを通りかかった際、店の看板が消えたことに私は気…

ある公園の想い出

あるブログにて、昔からある公園の現況を知った。http://blog.goo.ne.jp/hatukagusa/e/406784f1c98cc35478b528eb8cd83e4cその公園は、バス停西側の、街区一区画ほどの公園だった。どこの街にもありそうな、ありふれた公園である。だが、この公園は、他の公園…

相思相愛となる方法  「忘れられた日本人ー土佐源氏」

私は、恋愛上手ではない。気位が高く気難しい自分が言うのはおかしな話だが、気位が高い人ばかり好きになってしまい、そのために人並み以上に悩んだ。好きになる相手はというのは、実は異性に向けられた、自分の投影であることに気づくのは、この年になって…

ちびまる子ちゃんそっくりな開業医の娘さんのこと

実は、小学校4年の時に転校していった女の子のことが、頭から離れない。どうにも気になって仕方がないのである。その女の子の家は、小学校の正面玄関前の開業医の娘さんで、髪型が、今になって思えば、あのちびまる子ちゃんそっくりの刈り上げ、いわゆる絶…

7月15日にみた正夢のこと

初恋の人が転校を告げたその晩、私は深い眠りの中で一生のほとんどを予言する夢を見た。実際そのとおりの人生を生きている。受験の失敗と入学する大学悩める青春時代結婚相手の体型、髪型と服装の特徴就職する場所授かる子供の数と性別二回の入院仕事上の身…

雌伏の時代 生きる勇気

失意の時代は数年続いた。私は、目標を失った悲しみ、自分への苛立ちから自暴自棄に何度もなりかけた。そんな時、サイモンとガーファンクルのボクサーという曲を聴いた。聴いているだけで苛立つ心は静まった。一度聴いて静まらない時は、二度、三度と聴いた…

初恋の結末

初恋は実ることは稀で互いが初恋であることは滅多にないもうすぐ、7月15日がやってくる。思い出したくないが、7月15日は、初恋の人が転校を告げた日だった。私にとって、初恋はたった100日だった。入学式から数えて、7月15日が丁度100日目の…

取り壊された駅舎の想い出

フィンジというイギリスの作曲家の「ピアノと弦楽のためのエクローグ Op.10」を聴きながら、ふと、取り壊された故郷の駅舎のことを想い出した。寂寥感溢れる、名曲だと思う。私は、駅舎があったあたりを、ゆっくりと歩く。しばらく歩いた後あったものが…

無名の音楽家による心に響く名曲の世界 OTTAVA放送休止

私は、OTTAVAというインターネットラジオ放送局を時々聴取している。http://ottava.jp/この放送局、クラシック音楽専門チャンネルで、無名の演奏家による、胸を打つ音楽が流れる。CMは、思い出した頃に流れる程度、AMラジオ局のような喧噪はまったくない…

妻に望むこと

6月に入り、一段と暖かくなった。皆さんの家の庭にも色とりどりに花が咲き乱れていることと思う。エジプトの若くして亡くなった王、ツタンカーメンの棺には、可憐な花が添えられていたそうである。最期の瞬間に、その花を柩に入れてくれた女性は、たぶん、…

後悔する恋 しない恋

実は、ある女性に対する出来心がきっかけとなって、後悔しない恋に目覚めた。その女性は、交際らしきことを申し込んだ際の、断り方があまりにツボを押さえた、大人の言葉の言い回しだった。私は驚いた。こういう女性も世の中にはいるのか、と、その女性を見…

出生地に咲く花の想い出

今年も春が来た私は半年ぶりに自分の居場所を見出したある年、出生地に咲く白百合の花をみつけた私は記憶の彼方の花畑に舞い戻ったそこには、母に抱かれた幼子の自分がいた記憶の風景では空はいつも青く周囲一帯に光が溢れ希望を信じ生きた時代があっただが…

母の決意が勇士を育てる

今回は、子育てネタである。 その昔、東旭川に「加藤キミ」という一人の女性がいた。開拓農家の一員として来旭、東旭川に入植し、旭川で結婚し夫を日露戦争で亡くされたそうだ。 普通はここで、話が終わるがこの方は違う。これからが凄い。 ****************…

家具の街の木工教師の想い出

旭川は家具の街と言われる。現在は、一時期ほどではないが、全国的に名を知られ、世界市場にて挑戦する 地場企業もあるのだそうだ。インテリアセンターhttp://www.condehouse.co.jp/匠工芸http://www.takumikohgei.com/http://www.takumikohgei.com/products…

昭和のファミリーレストラン「亀や」食堂のこと

昭和35~40年頃、4条8丁目の南東角地だったと思うが、4階建ての、今で言うファミリーレストランがあった。一階毎にメニューが違っていた店だったようで、私たち家族は、その2階か4階で食事したことを覚えている。この食堂は、テレビ、ラジオ等のC…

弁当をご馳走してくれた早苗ちゃんのこと

社会人になったばかりの、青臭い時代の、気持ちばかりが空回りしていた頃の強烈な想い出話である。私は、社のある客人の随行係ということで、ある事業所に出張した。その事業所に早苗ちゃんはいた。早苗ちゃんは、若いのにテキパキ仕事をするのが身上のよう…

故郷の夜景

ある時、私は、納得できない部署に左遷された。かなり無理をして仕事をしていた関係上、この左遷は正直こたえた。知り合いの先輩に言わせると、所属した部署全員が驚いた人事だったのだそうだ。その失意の時代、となった最初の正月初め、故郷で開かれた、あ…