遠い夜空のオリオン

私ともう一人が知る、淡い想い出を綴る、私家版郷土史

後悔しない恋 あなたは私を必要としていない

私は、出来心の恋の失敗をきっかけに、後悔しない恋だけをしようと心に決めた。

後悔しない恋とは

互いの人生の一番大切なときに、そっと見守り、必要な時にそっと助けてくれる人との間で、育まれるものではないか

とその時代、何度も思った。


私は、婚約したい気持ちはあったが、気持ちの整理がつかない日々が続き
婚約の手順の一環として、過去の恋を振り返るため、美貌に抗しえず恋してしまった、あの女性と再会した。

態度は昔どおり、冷ややかだった。が、私にまだ恋していることは体のぎこちない動きで直ぐにわかった。

私は、昔と同じ態度だったことで
その昔と同様、後悔する恋が続くこと
あの大事な時代のやりとりから、私がどこかでのたれ死にした時にどのような扱いを受けるかを予期し
すべてを悟り
未来を創造する気持ちを捨てた。

彼女は、間違っても私の柩に、そっと花を添えてくれる人ではないことを確信した。

しかし、彼女は、私の決心とは裏腹に、私の婚約を知った後、自分がしてきたことを後悔し始めた。

だが、私の決意は堅く、去ることにした。


私は、あなたを必要としてきた。
だが、あなたは、過去もそして今も、さらに未来においても私を必要とはしていない。
私は、自分が必要とし、自分を必要としている人と結婚する。


私は、最後の瞬間に、何度、このことを言おうとしたが、なんとか踏みとどまった。

彼女は、最後の瞬間においても、昔のまま、子供だった。
私にできることは、彼女を傷つけずに去ることだけだった。

私は、その場を去ったあとで、万感の想いを以て彼女への想いから解き放たれた自分を確認し、私が必要とする人との結婚の準備を始めた。