遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

2013-01-01から1年間の記事一覧

お気に入りの想い出と音楽と詩

ブログを訪問される皆様へ。このブログは、私の故郷で起きた想い出と画像、音楽と詩を関連付けて表現したサイトです。想い出は私ともう一人の人しか、わかりえない事実です。お気に入りの想い出は、いつまでも胸にしまっておきたいものですが、故郷にただ一…

想い出の風景 建具屋

墓参りの帰りカメラを持参して街を散歩するのが習慣となった想い出を忘れないためである今日は古ぼけた建具屋の建物を見つけ夢中でシャッターを押したその昔この建物を何度も見ていた自分がいた私はたった一度だけ一緒に遊んだ幼馴染みと出会った帰り道で高…

日本人2回目のミス・インターナショナル吉松育美さんのこと

今回は、ミス・インターナショナルで昨年優勝した、吉松育美さんのことを取り上げる。【ミス・インターナショナル】日本代表 吉松育美さん(25)が優勝…日本代表の優勝は1960年の第1回以来初http://chitekizaisan.blog28.fc2.com/blog-entry-4569.html【画像…

雪景色 雪の華

雪景色 雪の華故郷の街が例年どおり初雪を迎えたことを知ったほどなく根雪となり正月には、故郷の街は雪景色に染まる雪景色には、さまざまの時間がある雪景色が美しかった午後ある悲しい出来事が私とあの人に起きた私には前に進む勇気がなかったあの人はただ…

雨の街の想い出  (雨の街を 荒井由美)

雨の街を 歩く 私は、たくさんの雨の街を歩いた。小さい時は母に抱かれ、しばらく後は手を引かれある時は父の大きな傘の下で歩いた。高校時代は洋裁学校とカトリック教会がある通りを大学時代は黄色い絨毯のようないちょう並木を歩いた。結婚してからは車に…

あの人は間違いなく英会話学校にいたはずだ

私は、小学五年、六年と街の英会話学校に通った。 半分は街ん子だった。近郊から来ていることは、秀才揃いだった。私は、能力別に区分けされた3クラスのうち、1番目と2番目のクラスを入ったりきたりしていた。別のクラスの中に、私はある女の子の姿を認め…

母が掃除する夢を見た

実は、あることを調べている。一応調べられることは調べたが、あるところからまったく進まない。相当古いことなのでやはり難しいのだ。そんな中、不思議な夢を見た。自分が掃除している最中に、亡き母が現れ、洋ダンスを綺麗に掃除し消えた夢だった。私はタ…

好きになってしまった女の子に共通すること

振り返ってみて好きになってしまった女の子に共通することは体型的にも性格的にも自分と共通点があることだった。体型的なことはともかく、性格的に似ている部分があることは自分にとって致命的だった。私は自分のどうにもならない気難しさに辟易していた。…

想いと諦観

私は、4歳のときにあの人に出会った。あの人は、私を見るなり私の手を引き何も語らず身振りだけで一緒に遊んだただ一度遊んだ幼馴染みである。それ以来あの一途な眼差しを忘れたことはない。毎年のように夢に見ては想い出しその後も病院の待合室、街角、英…

丘の上の神社の想い出

私は小さい頃、近所の悪ガキと一緒に、小高い丘の上によく虫捕りに行った。丘の上で飲む湧き水は、いつも美味かった。後年、黒部峡谷の有名な湧き水を飲んだことがあるが、味は負けていないと思った。丘のはずれにマタギの家があり、いつも動物の毛皮が乾し…

古い家のなかで

私は、詩が好きだった。しかし、ある不本意なことがきっかけで、詩を書くことも読むこともやめた。このままでは、自分が壊れそうな気がしたからだ。そんな折、リルケの詩に出会い、詩のかたちを見直した。感情的、感傷的ではなく、理性的かつ視覚的に描く作…

「ミラボー橋」 アポリネール

海外旅行した際、夕方6時頃に、ホテルの部屋にて教会の鐘の音を聞き、ほっとしたことが何度かある。そんな時、窓から教会の伽藍を眺めつつ、堀口大学訳の名詩「ミラボー橋」を思い出す。「日も暮れよ 鐘も鳴れ 月日は流れ わたしは残る」の箇所は、時、悔恨…

行かないで

あの日、私はあの人の叫びを確かに聞いたそして別のあの日もそうだったあの人は声には出さなかっただが目は叫び訴えていた無言でも私には聞こえていたが、私には心の準備ができていなかった高嶺の花だったからだ私は、時間をかけて自分を見つめ直しあの人に…

胸に秘めた想い 想いを伝える方法

私は、夢中になった女の子との恋に破れた以降、恋について語る気がまったくしなくなった。好きだとか、愛しているという言葉を自分でも信じられなくなっていた。自分で自分が言った言葉に縛られて生きるのもこりごりだった。その代わり好きだと思える相手に…

失意の時代 才能豊かな女流詩人との出会い

私は、大学時代、恋愛しない主義だった。クラスやサークルの女の子はまわりにいたが、普通に話するだけだった。私は、再び同じ失敗をしないため自分を見つめ直し自分を鍛え直し強くなろうとした。恋愛は、これはという人に出会うまではしないつもりでいた。…

虹とひとと 立原道造

暑かった夏が終わり、秋の気配を感じる今日この頃。立原道造の「虹とひとと」という詩を高校時代、FM放送で詩の朗読の番組で知った。夏の終わりに振る雨雨上がりの虹を見つめる二人だが、虹を見つめる、それぞれの見方は異なり詩は別離を暗示している。二…

黄昏に  立原道造

暑苦しかった日々が続いたが、漸く涼しくなった。学生時代、建築家で詩人だった立原道造の「黄昏に」という詩に出会い、自分の境遇と重ね合わせ晩夏の夜道を一人暗唱しながら歩く日が続いた。「すべては徒労だったと告げる光」という言葉に虚しく過ぎ去った…

わがひとに与ふる哀歌  伊東静雄

うだるような暑い日が何日も続いている。伊東静雄の二編の名詩を青空文庫から見つけた。冷たい麦茶か、アイスクリーム代わりになればと思いつつ、転載する。http://www.aozora.gr.jp/cards/001197/files/45280_18540.html 冷めたい場所で私が愛しそのため私…

ある夏の記憶

私の故郷であの人は今も昔と変わらない場所で生活している。ある夏の日あの人は、車庫を開け、車を車庫から出し、年老いた母親と買い物に出かけたのを偶然見た。車庫の扉を開ける若い娘さんのようなしぐさ母親と語らう優雅な後ろ姿ゆったりとした運転マナー…

初恋が破れた日

7月15日は、初恋のあの子が、突然転校宣言した日だった。私は、転校の一言を聞いて、愕然として言葉が出なかった。担任もあの子も母も、あの子が転校することを知っており、私に知らせないようにしていたことを知ったからだ。私は、転校の挨拶を済ませ、…

初恋の時代

私は、中一が初恋の時代である。今から思えば、たった100日の恋だった。始業式の日から数えて、ちょうど100日目にあの子は転校していったからだ。小学校時代、母に頼んで、水色のトックリのセーターを編んでもらい、週1回の朝礼の際にピンクのトック…

あの人のお父さんと自分は……

偶然、あの人のお父さんを見つけた。一目見て、あの人とそっくりだと思った。以前、あの人のお母さんも偶然見たことがある。どちらも一目で眼が印象的な人だと思った。女性というものは、父親似の男に恋をするという話を聞いたことがあるが、私に恋してしま…

税務署の想い出

たぶん、私が4歳の時だったと思うが、医療費還付?の関係で母は私の手を引き、税務署を訪れた。確か二度行ったと思う。 事務所は薄暗く、応対された方がいかにも役人臭かったことを今も覚えている。さて、この建物、今は廃屋状態である。だが、私はこの建物…

学生時代 ペギー葉山

天気が良かったので、ある大学構内を散歩した後、古本屋に立ち寄った。大学時代は挫折の時代だった。本来なら現役で合格できるはずの大学に落ち不本意にも浪人を余儀なくされ精神的不調から浪人中の成績がぱっとせず滑り止め目的で受けた大学はどれも合格で…

カタクリの花の想い出

春が来て、今年もカタクリの花が咲いて、散った。 小学生の頃、近所の人に虫取りに連れられて、近くの丘によく行った。そこは、春先に一面に奇麗な花が咲くところだった。http://post.hokkaidolikers.com/jp/detail/515また、この花の咲く頃に、ある希少種の…

街角 サキソフォン吹きのブロンズ

故郷の街を離れて数十年経つ。春の日のこと私は街角にある、ユーモラスなブロンズを見つけた。 当時、失意のどん底にあった私は、このブロンズを見て勇気づけられた。いろいろ失敗続きだったが、精神的に立ち直るきっかけをつくってくれた。このブロンズ、著…

風とともに去りぬ 大人の恋と子供の恋

「風とともに去りぬ」というあの名画を見て、大人の恋ができる人といつまでたっても子供心のままの人が、大人の中にいることを知った。この映画は、大人の恋ができる女と少年のままの夫、大人の恋ができる男といつまでたっても子供心で無邪気に男を支配しよ…

M子の横顔 ラファエロの自画像

展覧会でラファエロの自画像と出会った。 その自画像を見ているうちに、ラファエロとうり二つの人物がいることに気づいた。それは、「M子」だった。横顔、鼻筋、唇は、M子そのものだった。黒光りする黒髪とすらりとした肢体彼女は、スペインやイタリアの女…

水彩絵の具メーカーと同じ名前の喫茶店の想い出

高校時代、時々水彩絵の具メーカーと同じの名の洋食レストランの前を通った。一度閉店し、別の経営者が引継ぎ、今はネイルサロンとなっている。この喫茶店に通ったのは卒業して30年近く経過した一時期だった。店の中は、これまで見た、どの喫茶店よりも素…

山の手線の駅での想い出

久しぶりに上京し、用事のついでに懐かしの地を訪ねてみた。 故郷の街とは大違いで、どこもかしこも様変わりしていた。あまりの変わりぶりにただただ、言葉にならなかった。あれから数十年が経過した。私がいて、あの人がいて、合格発表の日、私は大学構内の…