遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

人生の分岐点(青春編)

振り返ってみてわかることだが誰でも分岐点はある。私は、大学入試の半年前に、夢中だった彼女の友達から別れを催促する手紙が届いた。想いがいつもすれ違い、このままずるずるやってもうまくいくはずがなく、そして、もう振り回されるのは御免だと考えたの…

The Beatles  「 She's Leaving Home」

詩人 田村隆一の名詩で「正午」という作品がある。――――――――――――――――――――――――――正午 窓の外にあるもの、 火と石と骨と、 歯と爪と毛髪のなかに刻まれたわれわれの「時」、 驟雨と予感のなかで、寝台から垂れさがる、 彼女の腕 窓の外にあるもの、 それは死な…

目は決して忘れない

あの人は、たった一度遊んだ幼なじみだった。あの人が私の手をとり、一緒に遊んだのだ。嘘ではない。本当なのだ。そして、商品の上ではしゃいでいるところを見つかりあの人の父から厳しく叱られたので私もあの人も互いの目をしっかり見るしかなかったのだっ…

ルイのテーマ 失恋を癒す歌

誰でも一度くらいは失恋の経験はあると思う。私は、大学3年のときの失恋が一番堪えた。お互いに好きなのに、好きなのがわかっているのに、なぜかうまくいかない。その理由は自分にあった。私が、愛すべき人と中途半端に別れてしまったために誰かを好きにな…

母の命日に聴く曲

聴くだけで、遠い昔を想い出す曲がある。ラベル作曲の、「亡き王女のためのパヴァーヌ」である。この曲は、ピアノ曲としてあまりにも有名だが、マクサンス・ラリューのフルート演奏が優美で透明感があふれている。私は、古いアルバムを開き、亡き母に抱かれ…