遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

2011-01-01から1年間の記事一覧

なぜ高嶺の花にしてしまったのか?

私にとって、あの人はいつも高嶺の花だった。理由はいくつかある。彼女にはなんとなくツンとした雰囲気があった。そして、あまり、社交的ではないように見えた。本当はそうではなかったのだが、時々話す言葉は、実に上品だった。着ているものが仕立物ばかり…

クリスマスにあの人と聴きたい曲

クリスマスが近づいてきた。街はクリスマスのメロデイ一色だ。しかし、私にとっては、そんなのはどうでもいい。あの人と一緒でなければ意味がない曲があるのだ。それは、ブリテンが作曲した「キャロルの祭典」という合唱曲である。宗教曲だが、非常に透明感…

40歳の誕生日に見た夢

もう何年も前のことになるが、私は40歳の誕生日にある夢を見た。誕生日をはさんで3日続けて、ほぼ同じ夢を3回見た。それは、あの人が、目をはらし、さめざめと泣いている夢だった。私は、テレパシーが強い方なので、あの人の想いがこういう形で伝わって…

キミガタメ

キミガタメは、確かに良い曲だ。メロデイも歌詞も歌も素晴らしい。文句のつけようがないくらい良い曲なのだ。我々は平和な時代に生き、この曲が良い曲だと素直に言える。犯罪以外は何をやっても自由だ。日本人は勤勉で経済大国となり、国民の大多数は世界の…

彼女は実におしゃれだった

おしゃれのセンスは異性から学ぶことが多い。彼女は、高校時代、別格の存在だった。色も柄も一見、地味なのだが、よく見ると高級品を着ていた。金持ちの子はほかにもおり、ほとんどが既製服なのだが、彼女だけは、仕立物だった。そして、お嬢さんぽく、他の…

Never say goodbye

Haylay が唄う Never say goodbye という曲のことである。メロデイは「ラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌ」そのものなのだが、この曲は、ラヴェルのピアノ曲よりもかなりゆっくりと歌い上げる。そして、つい愛する人がゆっくりと夢見るように歩いている…

愛する心 My Heart and I

ニュージーランドが生んだ、ピュアヴォイスと言えば、Hayleyしかいない。その声は、私にとって、どこまでも澄んで冷たい摩周湖の水そのものなのだ。彼女が唄うと、どれも高貴で清純な雰囲気になるのだが、その中でとりわけ気に入っているのが、「My Heart an…

あの家は30年前と変わらなかった!

虫の知らせがあり、大学受験浪人していた時代に下宿していた家のところに立ち寄ってみた。壁の色が、少し塗りかえられた以外、同じ間取りのままだった。私がいたあの部屋もあのときのままだった。そして、近所に神社があったことを発見した。その時代は、あ…

高校時代の帰り道でのこと

私は高校時代、猛勉強した。最難関の大学を目標としていたからだ。勉強しないで成績上位になれる生徒は一人もいなかった。みんな寸分を削る努力の中で、ミスを減らし、確実に得点する努力をしていた。私は、当時、学校帰りは、頭を休めてから帰る習慣だった…

水とあなたと太陽と

私にとって、竹内まりやの名曲は2つあるが、そのうちの一曲が、「水とあなたと太陽と」である。この曲、発表された当時、実は、いい曲だと思わなかった。何かと意気込みやすい性格だった私には、肩の力の抜けた、この曲の良さがわからないなった。しかし、…

英会話学校のこと

今は、小学校で英会話を習わせる時代になったが、私の時代は、中学以降の必修科目だった。母は、受験競争を有利に進めるために、小学校5年生の私を街の英会話学校に通わせた。その学校は、GHQの通訳?をしていた先生が開設した学校だった。異常にアメリ…

別れの言葉

私は、好きになった人に対しては、自分からは決して別れの言葉を言わないようにしている。それは、好きになった気持ちを大切にしたいことと好きだった人のことを決して忘れたくないこと、自分が選んだ人に自分から別れを告げることは自分で自分を否定するこ…

3月10日は卒業式だった。

3月10日は高校の卒業式だった。私は、この日をもって、たった一度一緒に遊んだ幼なじみであり、心から好きだったあの人から去る決心をした。私には、あの人は高嶺の花であり、とても釣り合う人だとは思えなかった。別の恋の傷がまだ癒えず、受験直前でと…

Brighter Days

私は、学生時代からずっと、好きな曲の一つに、Loggins and Messina の Brighter Days がある。静かな情熱を胸に秘め、切々と歌われるこの歌は、単なる感傷を超越した感がある。さて、この曲の雰囲気に似た歌が、日本の詩歌にある。中原中也の「朝の歌」であ…

Yesterday Once More

カーペンターズの曲の中で、私はこの曲が一番好きだ。この曲が流行っていたとき、私は修学旅行で京都にいた。京都の四条河原町のデパート街を歩いていると、何店もの店がこの曲を流していた。この旅行でわかったことは、あの人の気持ちだった。見かけは冷淡…

彼女の気持ちを知ったきっかけ

私が、彼女の気持ちを知ったきっかけは、ある通信添削の読者投稿欄だった。そこには、彼女とすれ違いざまに、私が語ったキーワードをしっかり覚えていた彼女の投稿があった。それは、私の志望大学と飲み物に関する内容だった。私は、工学系か医学系志望だっ…

揺れ動く恋心

Jimmy Webb 作詞作曲の中にWatermarkという曲がある。Jimmy Webbの唄が下手だとは思わないが、Art Garfunkelが唄うことで、透明感が増し、あたかも摩周湖の水面に映る自分の顔を眺めているような気になる。夏が終わり、一時の熱情が冷めた瞬間をとらえ、揺れ…

花の命は短くて………

女優さんの中には、何歳になっても若い頃のイメージが変わらない方が何人かいらっしゃる。由美かおりがその代表格と言われているが、私は、女優の香川京子もそうだと思っている。また、彼女については、日本のお母さんを演じたら彼女の右に出る人はいないの…

あの人の店は粋だった

あの人の店は、地元では知らぬ者がいない老舗で、昔は、従業員を雇用していたが、今は、親戚一同だけでこじんまりと営業している。私は、自分が誰であるか名乗ったことはないので、あの人以外のあの店の人たちが、私のことを知るはずはないのだが、その老舗…

病院での想い出

小さい頃、小児マヒが流行していた関係で、ちょっとでも高熱を出すと、大きな病院にバスに乗って連れていかれた。その病院は、衛生が行き届いた病院だった。入口に白い服を着た下足番のオバさんが2人いた。その横に、受付係が2人いて、その奥に会計窓口が…

真実の恋

Eric Andersonの曲に Is It Really Love at All という曲がある。当時、私は、中途半端な恋に悩み、人を好きになるのに億劫になっていた。そんなときに、聞いたのがこの曲だった。静かな夜明けに、波が寄せては引き、寄せては引く様な雰囲気の曲だった。そし…

良妻賢母の復讐

私は、オフイスラブ完全否定派である。理由は、それなりにスリリングだが結構面倒臭いこと、うまくいっているときはいいが一旦壊れるとやり直しが難しいからだ。また、女性社員の噂話は、あっと言う間に社内に周知される社風であったこともオフイスラブを躊…

夢の中で昔の仲間に出会った話

今朝、夢を見た。昔の仲間がたくさん、見舞いにきてくれた夢だった。私は、どこかホテルのような病院に入院している設定だった。事実、私は、その晩、風邪で寝込んでいた。そこに、わずか5分ほどの間に、50人前後の人たちが見舞いに訪れたのだ。かつての…

類は友を呼ぶ

この諺は同姓同志のこととして流布されているようだが、私の場合は、そうではない。好きになった女性とは、必ずと言っていいほど、身体的特徴などの共通点があった。母とそっくりだったり、頭の形がよく似ていたり、目の周囲の雰囲気が同じだったり、目の形…

想い出のコンチェルト

私にとって、あの人との想い出の曲は、ラヴェルのピアノ協奏曲ト単調の第二楽章である。ピアノ独奏は、ピアニシモでゆったりとしたテンポで始まる。聴いていていつも思うことだが、寂しげに去る、あの人の後ろ姿があり、続いて、曲のテンポにあわせ、あの道…

駄菓子屋の想い出

誰でも小さい頃、親に駄菓子を買ってもらった想い出はあると思う。私もあった。その店は、病院帰りのバス停脇の煙草屋だった。白髪混じりの痩せたお爺さんが店番をしていた店だった。私は、メロンパンが大好きだった。そして、あれから何十年たった今でも好…

不思議な偶然Part1

私には、説明がつかない不思議な偶然がたくさんある。そのうちの一つが、不思議な偶然をもたらす女性だった。そして、不思議な偶然をもたらす議員がいたことをつい最近、発見した。その方は、父と同県人で県人会の付き合いで、父が師匠としてある芸事を教え…

母に今も感謝すべきこと

母にはたくさん感謝しなければならないことがあるが、その中の極め付きが、「ほめて育ててくれたこと」である。私は、能力も容姿も人並み外れたものはないが、どんな状況でも前向きに生きてこられたのは、母が褒めてくれたおかげであると思っている。その中…

いまだに説明がつかないこと

私は、晩生で、周りが思春期を迎えて背がどんどん伸びていく中で、中学二年になっても背は低いままだった。ただ、スタイルはよかった。自分でも容姿はいいとは思ってはいなかったが、成績抜群でそのための努力は人の3倍はした。当然、もてるハズがないと思…

好きになることにどんな意味があるのか?

私は、好きになった女性それぞれに自分にとっての存在意義があると思っている。家内は出会ったときから「妻」だと認識していた。そして、サラリーマン時代に好きだった人は「女性」として大学時代に好きだった人は「憧れの存在」として高校時代に好きだった…