遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

なぜ高嶺の花にしてしまったのか?

私にとって、あの人はいつも高嶺の花だった。

理由はいくつかある。

彼女にはなんとなくツンとした雰囲気があった。
そして、あまり、社交的ではないように見えた。

本当はそうではなかったのだが、時々話す言葉は、実に上品だった。
着ているものが仕立物ばかりだったので、なんとなく釣り合わないような気がしたこともあった。

本当は、そういう人ではなかったのだが、彼女は美しく見せようとして
そうしただけだった。

ただ、どうしても気になったことがあった。
それは、母とウマが合わないのではないかということだった。

だが、そんな心配は不要だった。
彼女の親戚が近所に住んでおり、そういう雰囲気ではなかったことを知った。

すべては自分自身の気持ちの整理の問題だった。