誰でも小さい頃、親に駄菓子を買ってもらった想い出はあると思う。
私もあった。
その店は、病院帰りのバス停脇の煙草屋だった。
白髪混じりの痩せたお爺さんが店番をしていた店だった。
私は、メロンパンが大好きだった。
そして、あれから何十年たった今でも好きなのだ。
今はその店はないが、ビルもあの店先もあのときのままだ。
当時は、アーケードがなく、その後取りつけられ、再び取り外された。
そして、この場所に立つと、病院でおしりに痛い注射をされ薬をもらい、今は亡き母とこの場所で高熱にうなされながらバスが来るの待ち続けた自分がいたことを思い出すのだ。