遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

彼女は実におしゃれだった

おしゃれのセンスは異性から学ぶことが多い。

彼女は、高校時代、別格の存在だった。
色も柄も一見、地味なのだが、よく見ると高級品を着ていた。
金持ちの子はほかにもおり、ほとんどが既製服なのだが、彼女だけは、仕立物だった。

そして、
お嬢さんぽく、
他の女の子よりも気品があり、気高く、
誰よりも制服がよく似合う
お嫁さん候補No1の人だった。

多くの同級生が彼女を射止めようとしたが、彼女は決して意に介さなかった。

私は、彼女のしぐさに気づいてはいたが、私には、高嶺の花だった。