遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

水彩絵の具メーカーと同じ名前の喫茶店の想い出

高校時代、時々水彩絵の具メーカーと同じの名の洋食レストランの前を通った。
一度閉店し、別の経営者が引継ぎ、今はネイルサロンとなっている。

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この喫茶店に通ったのは卒業して30年近く経過した一時期だった。
店の中は、これまで見た、どの喫茶店よりも素晴らしい内装だった。
こじんまりしたレイアウトながら、家具、アンテイークの大きな柱時計、チエアの脚のデザインを見て
私はどれも名作であることを察した。

カウンターの造作も東京の銀座のバーや寿司店並みのしつらえであった。

そんな喫茶店だったが、顧客の高齢化などにより、ついに店を閉めた。
閉店最後の晩、私は、胸騒ぎがして、店の前を車で通ったが、店の中のキャンドルライトはいつも以上に温かく、そしてまばゆかった。

そして、その店先にてもう一つ想い出がある。
高校一年の時の初夏の土曜の昼下がり、近くの社員食堂にて昼食をとって学校に戻る途中、
あの人にすれ違い、
私は、偶然、自分の好きな飲み物と志望校を口にし、
あの人は、そのことを覚え、通信添削の読者欄に投稿したのである。