遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

好きになってしまった女の子に共通すること

振り返ってみて
好きになってしまった女の子に共通することは
体型的にも性格的にも
自分と共通点があることだった。

体型的なことはともかく、
性格的に似ている部分があることは
自分にとって致命的だった。

私は
自分の
どうにもならない気難しさに
辟易していた。

ところが
好きになってしまう女の子たちは
自分と同様かそれ以上に
気位が高いのである。

というか
気位が高いように映ってしまうのである。

また、彼女達のお父さんの経歴、趣味等は紳士録に掲載があった。

そんなこともあって
ちょっとした手違いで
破局になるのではないかと
思ってしまったのである。

そういうことなので
互いに気があることは
わかっていても
深入りするには
相当な勇気が必要だったのである。

また
付き合い始めた人の中には
ファッションセンスが良すぎて
何をプレゼントしていいか
思いつかなくなってしまうこともあった。

だから
好きになってもちっとも
楽しくないのである。

実際、彼女たちは、
ほぼ全員
未婚のままか、結婚しても結局一人に戻っている。

予想どおりの結果なのである。

仮に、私が結婚できたとしても
同じ結果になるような気がしてならないのである。

そういう思いがあったので
結婚相手は
好きな人ではなく
気難しくなく
気楽に付き合えて
長続きしそうな
人を探すしかなかった。

ただ、故郷に残した、あの人は、
一見、気位が高そうだったが
それは、まったく自分の勘違いであったことを
素直に認めざるを得ない。

今だから言えることだが
実に繊細で愛情細やかな人で
再会したときから
幼馴染みのつもりでいれば
別の人生を歩んでいたであろうと
今は思っている。