遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

破局を予感した四つの理由

いいなと思った女の子がいたにしても、当時の私は破局を予感する根拠を最低一つは見出していた。
ひと目見ただけで、ある一言を聞いただけで、大丈夫か、大丈夫でなさそうかという直観がつい働いてしまうのである。
本当に、つい、なのである。
前もって働く直観、その直観がはずれることは滅多になく
その直観が耳元で何事か囁く
本当に困った習慣としか言いようがない。
結婚した相手は、なぜか直観的なマイナス事項はゼロ。
第一印象は、とにかくかわいい印象、雰囲気だけでなんとなくうまく行きそうな気がした。
好きかと聞かれればそうなのだろうが、恋愛感情を意識することはなかった。
もっと好きだったのに最大で四つも揃ってしまった女の子もいた。
相手との相性で自分に関するものが二つ。親に関するものが二つ。
見ている前で、親同士がいさかいを起こしてしまった場面を見たこともある。
こういう場合は、どんなに好きな相手でも私に初恋した相手でも
双方どんなに頑張ろうとうまくいきそうな気がしない。
M子(ブログ上ではそう書いている)については、性格が似すぎていて良い時も悪い時も同じ心理状態
良く言うと一心同体、悪く捉えると破局まっしぐら………………
それゆえ、恋愛、結婚、似すぎないことが第一条件だった。
夢中だった女の子との場合は、双方真面目過ぎて、うまくいかないことだらけだった。
夢中だった女の子は私以外の男に対しては常にスマートに振る舞った。が私にはいつもぎこちなかった。
また、真面目過ぎる相手は、息が詰まりそうな気がしていた。
結婚した相手の場合は、いろいろあったがそういう事態に至らなかった。
それゆえ、仮に好きな相手に出会ったにせよ、無理や我慢を互いに強い、最後に破局に至るよりは、ずっと好きな人でいた方が、出会ったときから同じ関係、同じ状態でいた方が互いに幸せではないか、そう勝手に思い込んでしまったことは否定しない。
振り返ってみて、直観は、互いにとって最悪の事態を事前に回避するための手段だったということになるのである。