遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

「青春」という名詩との出会い 若くあり続けることの意味

テレビCMなどで、往年の名女優、たとえば森光子、由美かおる、最近では十朱幸代が、その全盛期のイメージどおりの姿、雰囲気で出演することを見て思うことがある。

彼女たちがそうなら、自分もそうありたい、努力次第でできるかもしれない…………と。
自分のことを振り返ると、仕事上の事は、やりたいことはほぼやり終えた。よって、仕事への未練はない。子育てもなんとか卒業したようだ。自分との最後の闘いが残った感じである。

一方、愛した女性たちは、未婚のままか、一度結婚はしたものの一人の方だらけ。

それゆえ、食事する機会があったら、女性一人ひとりに、確かめておきたいことがある。

なぜ、互いに好きになってしまったのか?
好きになるのは、互いに似ていたところがあったためなのか?
縁があって、もし結婚できたら、うまくいったのであろうか?それとも?

ただ、つい先を読んでしまう私は、好きな相手だったとしても、好きなだけではうまくはいかないのではないかという予感が強かった。

好きな相手との破局は、何より辛い。
好きであればなおさらだ。

彼女たちが、破局を予感しなかったかどうかはわからない。
彼女たちの何人かは、今も20~30代のままの雰囲気である。好きな人への想いを断ち切れず、不本意な結婚で人生を台無しにするくらいなら、一人で気儘に過ごしたいという動機からそうしているのかどうかは、わからない。

そういう私は、容姿はともかく、気持ちだけは、常に若々しくありたいと願い、みずみずしい心を以て生きること、それこそが生きる源泉と思うようになった。

たぶん、あと30年で生涯を終えることになるだろう。が、好きなものをいつまでも好きでいたいという気持ちが、そうさせるのか、心がけていることが二つある。

サミュエル・ウルマンの「青春」という詩の言葉どおり生きること、
愛した人たちがそうであるように、ファッションには気をつけるようにしている。

それは、数ある良縁を断り、生涯を独身で終えるであろう、あの人への罪滅ぼしでもあり、また、あの人が、永遠に美しく清らかな女性であることを願っている。


訳の方は、文語調よりは、現代訳の方が、このブログの趣旨にフィットするような気がする。

青春 現代訳
http://ullman-youth.com/index.html


http://members3.jcom.home.ne.jp/fuyou3/profi/samueru%20uruman.htm

青春 作山宗久 訳 


青春とは人生のある期間ではなく、
 心の持ち方を云う。
 薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、燃える情熱をさす。
 青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

 青春とは臆病さを退ける勇気、
 安きにつく気持を振り捨てる冒険心を意味する。
ときには20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
 年を重ねただけで人は老いない
理想を失うとき初めて老いる。
 歳月は皮膚にしわを増すが、熱情は失えば心はしぼむ。
 苦悩・恐怖・失望により気力は地に這い精神は芥にある。

60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、
 驚異に惹かれる心、おさなごのような未知への探求心、
 人生への興味の歓喜がある。
 君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。
 人から神から美・希望・喜び・勇気・力の
霊感をうける限り君は若い。

 霊感が絶え、精神が皮肉の雪に覆われ
悲嘆の氷に閉ざされるとき、
 20歳であろうと人は老いる。
 頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、
 80歳であろうと人は青春にして已む。

 「青春とは、心の若さである」  角川文庫

http://home.h03.itscom.net/abe0005/ikoi/seishunn/seishunn.htm

青春

サミエル・ウルマン

青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心,こう言う様相を青春と言うのだ。年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ。苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く
人は自信と共に若く
希望ある限り若く      疑惑と共に老ゆる
恐怖と共に老ゆる
失望と共に老い朽ちる

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、偉力と霊感を受ける限り人の若さは失われない。これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至ればこの時にこそ人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる。