遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

常盤公園の桜の想い出

常盤公園は
旭川に住んでいる人なら、毎年1回は行ったことがある公園である。

七五三、初詣、公会堂、図書館に通った記憶がある。
遠足で行ったのは、小学生の時と高校3年の時だった。
高校3年の時の遠足は、30分にも満たない散歩で終わった。
高校の先生は、卒業後に旭川を離れる卒業生が多いことを知っていて
この公園を最後の遠足場所に選んだのだろう。

先日、用事のついでに
高校卒業アルバムの時に集合写真をとった同じ場所で、写真をとってみた。

背景は、ほぼ昔のまま、天文台とその後ろの小高い丘は、そのままの形状だった。
八重桜が、あちこちに咲いていた。

桜.jpg

京都や奈良の桜の名所で見るほど、素晴らしい花びらではないが、北限の桜として見るならば
それはそれで、愛でる価値はあったはずだが、私は、あの時代、自分がそういうことに無関心だった。

後悔しても何も始まらないが、人の運命というのは、そういうちょっとしたことで決まる
のかもしれない。

ただ、何も気に病むことがなく
この立場で、若かりし頃に見たはずの桜の花がどんなであったか


もしも、その時
臭うように咲く、桜の花びらのことに気がついていたら
私は、別の人生を歩んでいたのかもしれないと
思う自分が、今ここにいる。