遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

不思議な偶然をもたらす女

私の人生には、不思議な縁を取り持つ人がいる。

その人は、私に、この人なら仕方あるまいとある覚悟をさせた人だった。

彼女は、思い詰めた表情で私にあるシグナルを伝えようとした直後、二十年ぶりに別のある女性に出会った。その女性は、若いときのままだった。真珠のように輝いていた。まだ、独身のようだった。その日は、ありえないことが2度も起きた不思議な1日だった。

また、彼女と食事をしたときに住所を聞いたところ、彼女が私に人生の転機をもたらしたある女性と同じ街区に実は住んでいたことを知り、再び驚いた。

さらに、彼女と初めて食事をした翌日、私は、数年ぶりで、真珠のように輝いていた女性に再び出会った。長い髪をなびかせ、大股で前を見据えて歩く姿からすぐに彼女だとわかった。実に凛々しかった。

いろいろなことがあったが、彼女を通じて、すべてが再構築されつつあることを私は理解し、受け入れた。

こんなことは偶然のうちに入らないという指摘があるかもしれないが、これは、私に起きた不思議な出来事のほんの一部であることをここに告白する。