遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

再び恋をする決意を促した曲  Shine It On Me

私は、予備校時代、大学1~2年と恋をせずに過ごした。

気になる人がいない訳ではなかったが
あの人のことを想い、思い留まった。

それでも大学3年の春になり
この人なら仕方あるまい
と思うようになった。

その人は、同じ大学の
文学部の人だった。
お父さんが学者で見るからに聡明そうで
スラッとした体型と涼しげな目が印象的な人だった。

その時代
Art Garfunkel 独唱の Shine It On Me
をよく聴いた。
今になって思えば
孤高の袋小路に迷い込んだ
自分の堅い決意を解きほぐし
私を救ってくれた恩曲である。

曲は、
囁くように始まり、
次第に心羽ばたき
気がついたときは
涙が自然にこぼれた。

あの人がいて不謹慎かもしれないが
私は、自分に素直に生きようと思ったのだ。