遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

夏の想い出 Part2

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私は、
記憶を辿って歩く。
あの家の軒先がどんどん近づいてくる。
私は
プランターにある花を見つけ、
一瞬立ち止まり、
ゆっくりとその家の前を通り過ぎる。


それから、
子供の時にしたように、
振り返って眺め、
数十年前にここに居たことを確認し、
再び歩き始める。

私は、時計を見る。
帰る時間がきたことを知る。


足早に歩き始める。
それから暫くして、あのなつかしい視界がビルの摩天楼に閉ざされる。

その瞬間、
漸く、私の夏は終わる。