遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

水曜日の墓参り

私は、墓参りは水曜日にすることにしている。
理由は、あの人ならわかることなのでここでは書かない。

今年は、数回、墓参りに行った。

それから、
高校の近くにあった喫茶店2店のどちらかでで昼食をとるはずだったが
その店はもうない。

それから、一方通行通りの大きな園芸屋を覗き
小ぶりの植木ものを探すのだが
その店ももうない。

それから、車を止め、
想い出の場所だった
高校の通学路
カトリック教会通り
を散策し
帽子屋か本屋に寄り
予定していた買い物をする。

そして

時間が余ったことを確認して
想い出が
まだ残っている場所、建物、店を写真にとる。
最後に
人のかたちをしたプランター

あの人の店の前を通り過ぎ
あの人が今も
この街で
孤高に生き続けているであろうこと
何も変わっていないこと
を確認する。

たったそれだけのことだが、
私にとっては、そのどれもが
今も生き続ける
なつかしい記憶なのだ。