卒業写真撮影日の想い出を書く
写真撮影日は、模擬テストの結果発表日だった
クラスメートから予想もしない高順位であることを知らされ、私は
職員室の廊下に張りだされた順位表を見に行った
自分が思っていたよりもはるかに上位だった
2年の担任の先生が成績上位なので試験を途中で放棄しないようにと言ったのは嘘ではなかった
その途中
るんるん気分のあの人が
仲良し友達と
私の顔をまじまじと見て通り過ぎていった
この調子なら医者の奥さんになれるかもしれないと
思ったかもしれない
雰囲気だった
それから同じクラスメートの学生服を借りて
卒業写真を撮影した
写真映りはまあまあだった
荒井由実の歌の歌詞どおり
自分にしてはやさしい眼をしていた
過去2年間の苦労が報われた高揚感で
得意満面な感じだった
だが、それら一連のことは自分の中に変調をもたらした
成績に併せて、不釣合いな学科に志望を変えたことが
その後、苦渋を舐める原因となった
私は私らしく
生きるべきだったのだ