遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

そして街路灯だけが残った

ちょっと時間が空いたので、学生時代に住んでいた場所に寄ってみた。

その頃は、学生街で、アパート、下宿、寮、などが多く、司法書士事務所、行政書士事務所、ハンコ屋、安居酒屋、銭湯くらいしかなかったところだ。 ほとんどが木造だった。

しかし、今は違う。開発が進み、マンション群が押し寄せる場所になってしまった。

最初に、老人世帯が引越しそこが更地になり、アパート経営者が廃業し、そこが更地になり、まとまった広さになると月極め駐車場に変わっていった。その場所に、5階建て、15階建てのマンション建設計画があることを立看板で知った。

今、昔の名残を残しているのは、街路灯しかない。あとは更地になってしまった。まるで砂漠を見ているような心境になった。

今度来るときは、街路灯とともに学生街の面影が完全に消え去ってしまうのであろう。