遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

中心市街地が寂れていくそもそもの理由

車で通りがかった際にいつも不思議に思うことなのだが、国や道の出先機関の立地が、中心市街地を敢えて避けているように思う。

出先機関の立地点は、市長がお願いすればどうにでもなることは世の常識。

高速道路近くの大型ショッピングセンター、駅の再開発に伴うショッピングモールの新設は、買い物公園を今や居酒屋街に没落させてしまった。
これまでの都市計画投資を無駄なものにしてしまった。目先の受注に目が眩んだ市長のスポンサーがいたのではないかと思うほどだ。

他の自治体が、進出する事業者に対し、いろいろ要望していることを知るならば、人口の規模以上に、放射状に分散させたことが良かったのか、疑問に思う。
好きではないが、革新系市長五十嵐広三は、実現しようとする強い意思があった。旭川医大も動物園も五十嵐の功績。

買い物公園構想がほぼ完成した2000年前後の段階で、京都のように、景観の大幅変更(郊外店の存在)を認めない都市計画を指向する、都市計画や景観設計などに秀でた市長でなかったことが悔やまれる。

五十嵐広三の趣味は油絵。画風としてはキャラメル的な色使いを好んだことを知れば、彼こそが、あるべき都市計画、景観デザインを絵を描きながら思索していたような気がする。

五十嵐市長は、市内を見渡せる小高い丘数か所に何度か立ち、絵を描く感覚で、ここにあれを、ここにこれを、そう考えたのではなかろうか。

 

五十嵐広三さん死去:旭川市長3期、2内閣で閣僚 斬新さと実行力 惜しむ声相次ぐ /北海道
https://blog.goo.ne.jp/ivelove/e/c3f86c410bbf6ef55821637dbbe41395

 

北彩都計画が悪いというのではない。あれはあれで、数十年スパンの都市計画を意図している気がする。問題は、国と道の出先機関の位置が駅から徒歩圏にないため、どの範囲まで分散させるか、都市計画上の歯止めがなくなってしまったことにある。

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北彩都ガーデンから見える旭川駅