遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

数十年後に旭川駅周辺ははどうなっているか

今の新駅舎は、壮大な仕掛けが随所に施されていることに、私は気がついている。
人々が壮大な仕掛けに気がつくのはおそらく数十年先。私はこの世にいないだろうが。
駅舎の北側は買い物公園。南側は、河川を取り囲むように壮大な並木が続く中核都市にしては珍しい河川公園。
旭川は、家具が地場産業、彫刻の街であり、買い物公園がある関係で、都市計画的にデザイン都市なのだ。デザインに詳しい方なら気がついていることと思う。
私は、ランドスケープデザイナーではないが、一時期デザイン関係の本を買い揃えた。千葉大学に意匠工学科があることを知り、受験しようと考えたこともあった。
そういう視点で駅舎を眺めると、3次元空間ソフトを駆使し、将来の都市空間をイメージ、予測した場合、駅舎周辺が、世界的に例を見ないスケールで、都市公園の中核としての駅舎が鎮座、鉄道・自動車・自転車の移動手段の拠点として駅舎が位置づけられるだろうと予感。それくらい創造性を揺さぶられる、無垢の空間素材が新駅舎周辺にあるのである。
おそらくであるが、数十年後、旭川はサイクリングツアーの拠点都市として全国に知られることになるだろう。
ただっぴろい河川敷に何気なく苗木が植えてある。その中にイチョウの苗木があったとして、50年後にどんな並木を形成することになるだろう。桜の苗木があったとして、50年後の春にどんな桜並木になっているだろう。この地帯一帯が春・夏・秋・冬でどうなっているのかを想像すると、こんな素晴らしい街に生まれたことをうれしく思ってしまうのだ。
少なくとも、紅葉の時期、銀杏が取れる時期は、街の名所になっているのは間違いないだろう。
旭川は、人口減が著しく、商業的には廃業・閉店が相次いでいる実態にあるが、都市空間デザイン的には、まだまだ、将来的な可能性が期待できる街であるように思う。
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