近所に美人と評判の女の子がいた。高校ではNo.1美人と噂されるまでになった。
その後、親元から離れ短大に進学、性格的に難がなかったこともあり、誰もが羨む当時の花形企業に就職、プロスポーツ選手とめでたく結婚。
普通の人生ならここでハッピーエンドとなる。
しかし、彼女の場合はそうはならず、離婚、親元に帰ってきた。
たまたま病院に行った時のこと、あの世界的な映画の主演女優みたいな髪型の美人を見かけた。
なんとなく似ていると思い、一瞬眺めた。
と、その時、彼女の名前が呼ばれ、続いて私の名が呼ばれ
彼女は驚いて私の方を見た。
中学、高校時代から、彼女に対し素知らぬふりをしてきた私が
初めて女性として彼女を認識した瞬間だった。