遠い夜空のオリオン

幼馴染との淡い想い出を綴る私家版郷土史

最後の夏の想い出

お盆に帰省したとき
母は孫と遊ぶために
手持ち花火セットを用意して
待っていた。

 

線香花火が多かった。

 

 

夕食後

母は我が子を誘い
その手に線香花火を持たせた。

 

線香花火にじっと見入り
はしゃぐ姿を見た
母はとてもうれしそうだった。

 

それが元気だった母の
最後の想い出となった。