ミヤマオダマキという宿根草がある。高山植物として知られる。
あまり日の当たらない場所でも咲き、耐寒性ある育てやすい植物である。
開花時期は、例年ゴールデンウイーク直後。
花はやや下向き。
愁いを帯び、うつむきがちに遠ざかる女性の後ろ姿のような雰囲気がある。
外周部の淡い薄紫、突起部の白の組み合わせがなんとも言えない。
下校途中、ほぼ同系色の花柄のワンピース姿にて
片手に小銭入れを持ち、ケーキ屋に入っていく女の子の姿に魅せられたことがある。
植物図鑑的には、高山にて人知れず咲く一輪の花だが
私にとっては可憐だった女の子の記憶とリンクする花
それがミヤマオダマキである。